2014/02/09 9:33:16

 袖振り合うも多生の縁と言うけれど,果てしないwebの海で知り合うというのも,ものすごい低い確率を乗り越えた縁なのだと思う。どこのどんな人かもわからず交わした言葉も少なくほんのひとときどこかのサービスで一緒だっただけなのに,強い印象と共に記憶の決して抜け落ちることがない部分に刻まれている人。どこかですれ違っても認識できないし,再びどこかのウェブサービスで近くにいても認識できない程度の関係であっても,きっと深い縁がある人だったのだろうなと思う。中島みゆきの《縁》。短い曲だけれど最初に聞いたときから印象的だった。本当にそうだなと思う。
 春先にありがちな大雪は早春の空気と近づく双魚宮の季節を思い起こさせる。夏至とは相性が良いのよと言ってくれた人は永遠に消えてしまったし,音楽の世界と不条理な現実と無愛想な優しさで私を頼ってくれた人もたぶん二度と出会えない場所へ去ってしまった。
 早春は美しいから寂しい記憶もいっそう美化されてしまうのかもしれない。