everywhere

自分なんてどこにもいなくて、どこにもいる。
大人ロボットを着込んで操縦している私。
 
目の前の人が自分に期待しているのではと想像する殻をかぶって、
各々の殻に用意されたプロトコルを実行するロボット。
そんなのは子供の頃からだった。
そしていつのまにか仮面は馴染んで自分との境界線が自分にも見えなくなる。
 
やがて自分もロボットも古くなっていく。
もう直せないね? 治せないよ?
何もかも昔のまま、だけど何もかも変わってしまった。
 
TPOに応じて操縦するロボットを替えながら、
奥底に隠れている自分は変わらず遊んでいるだけ。
今日も明日も、そしていつか、生まれたときのままで死ぬ。
 
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