お役御免
はげはげだったし当然なのだが、このお椀、とうとう引導を渡されてしまった。
独り暮らしを始めるとき、近くのスーパーで一つ100円で買ってきて30年。減価償却どころの騒ぎではない。引退できて彼らもホッとしているのかもしれない。
しかしだなぁ、30年間。その間に私が住んだ8箇所の住処でこのひとたちは一緒にいてくれたのだ。30年もあればかなり色々なことが起こるわけですよ。色々な日があるわけですよ。あの日もその日も一緒だったわけですよ。そう簡単にゴミ袋に入れる気になれないじゃないの。かといって、どこからどう見ても汁椀で、転用方法も思いつかない。
このひとたちに何か素敵な余生の方法ないだろうか。。。