春は迷い

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春休みの肌寒い宵を最後に君と歩いた日
埃の匂いに紛れた微かな春の気配を
たぶん死ぬまで忘れないと思った
 
今は時の果てで道標となったあの宵に
二度と聞くことのない声の気配をさがす
空より遠ざかった大切だったものたちの行方
 
青かった春の亡霊は未だ憚ることなく僕を縛り
怒濤の咆哮で僕をなぎ倒す
風になって消えよとあの日のように
 

my dear

正解がない価値観を取捨選択する正解がない人生の中で
正解がない感情に翻弄されて疲れ果て
たまに心の奥底で疼く正義感に気づいては自分の無力さのあまり急いで蓋をする。
まぁいいよ自分が今とりたてて深刻な問題をとりあえず回避しているのなら…。
 
思い出が甘美だったのは遙か昔のこと。
今や自ら喜んで思い出の電源を引っこ抜く作業に明け暮れる。
疲れた身体と精神で最期まで抱いていられるものはなに?
 
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