2014/06/30 23:07:11
雷神の 少し響みて さし曇り 雨も降らぬか 君を留めむ
雷神の 少し響みて 降らずとも 我は留らむ 妹し留めば
”
人間なんてみんな少しずつおかしいのよ。
私まだ大丈夫なのかな。
27歳の私は15歳の私より少しも賢くない。
今まで生きてきて今が一番幸せかもしれない。
”
六月ともお別れだから,今夜は一人でこれを見た。
これは一人で見たい。一人で見なければならない。
水無月が去る夜にそんな時間が与えられたことに感謝しよう。
雨は人の心を内へ内へと向かわせる。
五月雨の季節は心の向こう側と対話する季節なのかもしれない。
夢を未来を願いを。そして挫折を。認めたくない醜さを。
同じように雨が降る幾許の季節を違う方法で生きてきたことを。
「今まで生きてきて今が一番幸せかも」という自覚は、
この瞬間にしか存在しない幸せだと知っている者にとって、
どれほど貴重かつ残酷なものであることか。
更に残酷なことに、人生はその積み重ねで成立している。
27歳の私は15歳の私より確かに賢くなかった。
50歳の私も、おそらく70歳の私も、
諦めをより深く知っただけで、決して賢くなんてなってない。
悲しいほど、呆れるほど、感心するほど、変わらない。
永遠に賢くなれないし、永遠に蒼い時代を彷徨う心に翻弄される。
上手に泳げばそうならずに済むのか、
それとも誰しも彷徨い続けるものなのか。
いや、結局落ち着き場所なんてわたし自身が欲していない。
だから彷徨っている。それだけのことなのかもしれない。
何もかも夢。何もかもひとときのあやかし。
だけど忘れない。
空の色が変わっても、使うパソコンが変わっても。