恋しくて風の空

     毎朝笑いかけてくれた桜の木を
     ただただ懐かしく思うのです

     赤く光を放った葉を宝石のようにまとい
     朝の喜びを告げて輝いた秋の朝

     花嫁衣装のような花びらで
     誇らしげに微笑んでいた春の朝

     硬くつぼんだ希望を枝に
     寒さに凜々しく背筋を伸ばした冬の朝

     小鳥たちに木陰を与え
     濃い緑で涼風を届けてくれた夏の朝

     あなたはいつも優しかった

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あなたの前で言葉なんて要らなかった。