風が運んだ時間

袖が膨らんだシフォンのブラウス。 ピンクのコールテンの長いジャンパースカート。 肩に白猫を乗せていた15歳。 猫のように真っ白な未来を抱えた春休み。 黒雲を押し流す嵐のような風に乗って、 どこかへ飛んで行った気がした。 たぶんそれは、今日。 2015年…

春は咲き

凍り付いた心を頑なに閉じ 怒りも悲しみも感じないひとになりたかった それらを封じ込められるなら 喜びも楽しさも死ぬまで捨てていい なのに解けていく 性懲りのない心は忘れてしまう あの日の涙も痛みも何もかも 世界を満たす明るい桜色 わたしを解かさな…

眩しい春のカタストロフィー

涙乾くまで寄り添った 風吹くキャンパス 丘の上 遠く遠く 踵を返した夜の向こう 知っていたよ 君はとわに去ってゆく

passing

愛おしい日常の雑事のなかで ただ普通に過ごせたらと思った心にも残らない会話をたくさんしてね ぶらぶらと買い物なんかして空を見上げて季節を感じて でもそこに君がいるとても小さくて叶わない白昼夢

ジェンガ

抱かれてしまった印象を変えるのは難しい。 失ってしまった信頼を取り戻すのも難しい。 だけど間違わずに生きることは不可能だ。 ひな祭りの日から十日も経ってしまった。

旅立ちの狭間は今日の命

さよならとさよならの間 全ての時間がそうだよね さよならだけが世の定め みらいなんてまぼろしだ だから今日も見ていたい だから今日も見ていよう いつかのさよならのため 明日がこない日のために 君が放つ言の葉を面影を 勧君金屈巵 満酌不須辞 花発多風雨…

木漏れ日が眩しかったから

止められない 涙も枯れるカタストロフィーも 明日を忘れる自棄酒も 時が巡るのを 風がそよぐのを 春が華やぐのを 二度と開きたくない瞼を照らし 木漏れ日が過ぎてゆく

the End

春風に頬を晒し弔った サヨウナラ 誰にも望まれなかった涙 ゴメンネ 君だけが知っていた痛み 楽しかった

special date

忘れられないひとの誕生日 忘れたように今年も過ごす 早春の風は慌ただしく 熱病のようにあやふやで なのに今年も吹いている 地球を何周しても忘れずに

雪が解けて君は

白い冬の温かさに包まれて 深く深くうずもれて 君の手をとり祈りたかった 春なんて来ぬように 手を離さずいられるように

歩き始めた三月だから

君と出会った三月だから 君と別れた三月だから肌寒い月夜も 霞んだ青空もみんなみんな大好きで みんなみんな大嫌いもう振り返ってもいいよね 思い出せなくなったから君の顔も 君の声も時の流れは不思議だね 今も変わらず大好きなのに

un, deux, trois

森田童子の《サナトリウム》が聞きたくて、 聞きたくて聞きたくて、 iTunesを検索したけれど入っていなかった。 森田童子、学生時代よく聞いた。 アルバムは今も手元にあるけど、みんなLP。 再生手段がない。 彼女の詩のように儚く美しく過去に去った。 胸の…

胸に痛い明るい日射し

楽しかったことや幸せだったことまで否定してはいけないのです。

I'm alive, but...

ハロゥ暗闇君。帰ってきたよ。 結局君の元へ帰ることになるみたいだよ。 行き場がないね。 言葉もないよ。 井戸の底に吸い取られてく雨音みたいに 言葉は声にならないうちに消えてくよ。 もうわからないんだ、声にする方法が。 責められてもどうにもならない…

遠い日は黄昏の向こう

正解があれば楽なのに。 何もかもが相反していながら間違っているわけでもない。 そんな世界を生きていくのは難しすぎる。 昔は解決の手段になり得ると思っていた議論。 それが解の近似値に近づく作業になるだろうという希望も、今は持てない。 議論は時に、…

風は地球を巡り

風が強い。冬場の雲の無い空と強い風のコンビネーションは、初めて経験した19歳の私にとって異質すぎた。来る日も来る日も続く晴天。弱っている日は暗い色の雲が見たくて気が狂いそうだった。東海道の冬。今はもう慣れた太平洋側の冬。 風の音は似ているかも…

月の光に凍える夜は

誤解されても濡れ衣を着せられても、黙っていることが増えてきた。心が広くなったわけではない。内心は穏やかではない。ただ自己弁護にエネルギーを使うことが面倒になってきた。誤解されようがされまいが、大抵のことはその場限り我慢すればそれで終わる。…

星よ凍りつくがいい

どんな事象もどんな状態も 始まって存在するからには終わるのだと 分かりきっていても日々それを見続けるには 心を冷やし感覚を麻痺させねばならない。 君は去ってゆくだろう。

2015/01/29 9:00:56

byeby SnowyYuki 2015/01/29 9:00:56 from web

2015/01/28 23:33:09

Thank you all.by SnowyYuki 2015/01/28 23:33:09 from web

2015/01/27 18:55:04

by SnowyYuki 2015/01/27 18:55:04 from web

2015/01/26 7:47:07

彼女が消えて2年経ってしまった。 などというどうにもならない呟きを、 3日後からはどうしよう。by SnowyYuki 2015/01/26 7:47:07 from web削除

風強く

風強く、乾いた空気が音を立てて渡ってゆく。 冴え冴えと細い月。 東京の冬だ。

あと1週間

わかっているけれど、こういうアナウンスを見ると悲しい。

グリーン・コンプレックス

お花をいただくのは通常嬉しいことなのかもしれないが、私はとても嫌いだ。切り花だろうが鉢植えだろうが、一日でも長く生きさせてあげようと必死になって疲れるから。目の前で命あるものが枯れていくのを、何の努力もせずに見ていることができないのだ。 お…

20年

20年前のことは2年前に書いたからもう書かない。インフルエンザには20年縁が無い。 人生で一番辛い時期だったけれど、幸い当時の問題は全て解決した。住んでいる場所も周囲にいる人たちも総入れ替えしちゃって、あの時関西に住んでいた自分は他人のように思…

2015/01/16 23:07:11

往きて君を想ふ

闇に向かって踵を返した。 終わったのだ、次はない。 潔く生きてゆこう。 足取り軽く星を見上げ忘れよう。 果てしない闇へ踏み出そう。 十年歩き、二十年歩き、 三十年歩いた。 幾許の夢に惑わされ、 果てることない闇と馴れ合った。 静か。今は静か。 思い…

断層

昔々の間違った選択のことを随分と久しぶりに詳細に思い出して、ちょっと辛い。あんなに確かな現実だったのに、長い間なかったかの如く記憶を閉じ込めていた。たくさんの物とお別れし、たくさんの人とお別れし、人生をリセットした。嫌いだったわけじゃない…

目が、目がぁー!

「目が、目がぁー!」とムスカの如く脳内で悲鳴をあげるこの頃。 見えなくて、遠近両用眼鏡でも調整の限界を超えていて、もうどうしようもない。「ポ」なのか「ボ」なのか、虫眼鏡使って確認する始末。手元に常に虫眼鏡を置いておかねばならないという事実。…